気分が変わるミネラルファンデーション
自分白身の体のことを知るのは重要なことです。
これからは、自分の体や自分の肌を守るのは自分、という時代になるのです。
あなたという人が、たった一人しかいない替えのきかない存在であるように、あなたの肌も他の人と取り替えることができない大切なものです。
財産といってもいいでしょう。
その肌を守るために、きちんとした知識をもつことを面倒くさがってはいけません。
それに、肌の構造や化粧品の主だった成分を理解することは、女性にとってそう難しいことではないと私は思います。
自分の体のなかで起きていることに対して、女性は本能的に敏感ですし、化粧品の知識も実は豊富です。
ただ、今までは化粧品メーカーとユーザーが情報を共有するような機会がなく、メーカー側に、成分について正しい情報を提供する熱意が薄かっただけです。
化学用語というと理系の難しい世界の話のようで敬遠したくなるのは分かりますが、一体何からつくられて、どんな働きをするのかが分かれば、「なんだ、そんなことだったの」と納得するようなことばかりだと思います。
これからは、化粧品に表示されている言葉を、きちんと見ておきましょう。
その化粧品に関する必要な情報は、すべてそこに書かれているのですから。
同じ成分を表示していても、その成分の抽出方法などによってまったく質が変わってしまうものもあります。
そこまでくると、化粧品メーカーがチョイスしている原料メーカーの問題になるので、普通の人が見分けるのはなかなか難しいところです。
また、表示されている成分の配合までは記してありませんから、たとえば「プラセンタ」と書いてあっても、ほんのちょっぴりしか入ってない可能性もあれば、ふんだんに使ってある可能性もあります。
そこは、化粧品メーカーの良心の問題になると思います。
お客さんに製品ではなく、「満足」を売ることを心がけている企業は、あくどい真似はしないものです。
では、良心のある誠実な化粧品メーカーと、そうでない化粧品メーカーはどのようにして見分けたらよいのでしょうか? 実は、「化粧品全成分表示」の実施によって、明らかになるのはここなのです。
「全成分表示」が義務づけられる二〇〇一年前後に、急に従来のラインアップを変えたり、定番商品だったものが姿を消したりするメーカーにはちょっと気をつけて下さい。
「全成分表示」をすると、あまり肌によくない成分が入っていることが分かってしまうと思って、その化粧品をあわててひっこめた可能性もあります。
「全成分表示」のことがなかったとしても、しょっちゅう商品が変わるメーカーには注意が必要です。
効果が今ひとつ現れなかった、あるいは炎症などのトラブルを引き起こして評判がよくなかった商品が、長く市場に留まることはありません。
逆に、ロングセラーのブランドがあるメーカーは信頼ができます。
化粧品のロングセラーは、それだけその商品のリピーターが多いということです。
リピーターが多いということは、その商品を信頼している人が多いということ、効果が確かでその商品でトラブルが起こる可能性も低いことを表しています。
長く愛用される、ということは何より大きな安心の目安です。
また、長く愛用しないことには、化粧品の真の効果は分からない、ともいえます。
化粧品に関して移り気で、化粧水やクリームのボトルを一本使い終えてしまうと、別の商品に鞍替えしてしまうような女性もいますが、私はもったいないと思っています。
化粧品の効果というものは、実は一日二日で出るものではありません。
化粧品が肌を根本から整えて力を発揮し始めるまで、最低一ヵ月は必要だと思ったほうがいいでしょう。
ちょうど一瓶使い切った後くらいに効き目が分かってくるのです(養毛剤の場合は成分が浸透して効果が出るのに、さらに1、ニカ月かかります)。
ですから、「すぐ効果が出ない」といって諦めないで、一つの化粧品をロングスパンで使用することをお勧めします。
もちろん、何本使ってもまったく効果がなく、その化粧品によって肌にトラブルを起こした場合は別ですが……。 もし、信用できる化粧品メーカーをすぐに知りたいのであれば、そのメーカーの五年前のカタログをもって、化粧品売場に行ってみるのが近道ではないでしょうか。
現在製造中止で入手不可能な商品が多いところは、要注意のメーカー。
多くのラインアップが継続しているところは、信頼できるメーカー。
そう考えて、まず間違いはないと思います。
「長く継続している化粧品が優秀だということは分かったけど、肌に効く新しい成分が化粧品メーカーの研究室で、次々と発見されているのでしょう? 証拠に、毎年のようにトレンドとなっている成分が違うじゃない 新製品をどんどん試したほうがトクなのでは?」 化粧品に興味があり、研究熱心な女性はこういうかもしれません。
逆にいわゆる「コスメ通」の人が陥りやすいワナだといえなくもないのです。
確かに「肌に効く」といわれている成分には流行があります。
今なら「プラセンタ」や「レチノール」、あるいは「エラスチン」などの成分名に反応する女性が多いのではないでしょうか。
これらの成分は、ファッション雑誌のコスメテイック特集や、化粧品の宣伝でその商品のセールスポイントとして紹介される機会も多く、最近は目につきやすいものです。
イメージばかりが先行して、その成分の本質は一体何なのか、どういったメカニズムで肌に働きかけるのか、正確に知らない人がほとんどなのではないでしょうか。
また、「新しいもの好き」な女性にとってはちょっとショックなことかもしれませんが、こうした「トレント」の成分の多くは、化粧品にごく微量含まれているにすぎない、という事実もあるのです。
先ほども書きましたが、化粧品というものは中身がそうコロコロ変わってはいけないものです。
だから、どのメーカーの商品も、その基礎となっている部分はあまり変化しない、してはいけないはずなのです。
ただ、化粧品は「商品」なので、売るための戦略があります。
女性を引きつけるためには、商品には常に新しい要素が必要となってきます。
この本を読んでいる女性のなかにも、「新発売」という言葉に弱い方がいるのではないでしょうか? そこで苦肉の策として、従来の化粧品全体のフンスを崩さない程度に新しい成分を微量入れて、「新発売」することもあるのです。
厳密な意味でのモデルチェンジとは違います。
支障がない程度の量しかその成分を入れないのなら、その成分がどれだけ効果を発揮するか、ちょっと怪しいものです(もちろん、プラセンタのように微量でも効果を発揮するものもあります)。
また、化粧品のボトルや宣伝で、「新成分」とうたわれているものが、何だか非常に怪しい場合もあります。
「ミラクル」とか「ホワイト」といった、イメージ的な言葉が「成分名」であるかのごとく使われている例も多く見られます。
自然科学的な言葉を使って、ユーザーを混乱させる商品の説明書きもあります。
最近、「植物性コラーゲン」とか「植物性プラセンタ」などと書かれた化粧品を目にすることがありますが、明らかな間違いです。
「コラーゲン」は動物のタンパク質のなかにある名前そのものですし、「プラセンタ」は哺乳動物の胎盤から抽出される成分で、植物界には存在しえないものなのです。
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